8月4日に、薬はケチっちゃいけないと思った話

赤い、赤い、赤い。

 

何がって、僕のふくらはぎの話だ。

 

 

 

仕事柄下半身、特に下腿部以下を酷使することが多く、連勤が続くと、僕のふくらはぎは悲鳴をあげることが、よくあるのだ。

 

最近ではそこにプラスして、腰痛まで発症するようになった。多分これは、煎餅布団で寝るようになった影響だと思う。

 

このままじゃいかんと思って、薬局に行った。湿布薬を手に入れるためである。

どうでもいいことだが、薬局という言葉の響きが好きだ。

 

薬局には、たくさんの薬が並んでいた。さすが薬局だ。もしたくさんのホッケが並んでいたら、ホッキョクになるのだろうか。

 

 

湿布薬のコーナーは、店内右奥隅という、ヒカルの碁で見たことあるような場所にあった。

 

湿布薬と言っても色々だ。お馴染みの貼り付けるタイプはもちろん、液体の塗るタイプ、はたまたジェルの塗るタイプなど、

「薬剤師さん、ここにきて説明をしてください」

と、言いたくなるような数のラインナップ。薬剤師はさっきから、おばあちゃんとの会話に夢中だ。

 

 

何を決め手にすべきか、店内右奥隅で、しばらく考え込む。

もちろん、効き目の強さが重要なのだが、先述のように、僕はこの湿布を、常備薬として購入したいのだ。

仕事によって得られる痛みは、仕事の度に増幅するのだから。今回一度きりのことじゃないのだから・・・。

 

薬剤師の方を振り返る。違うおばあちゃんと話していた。もうお前の力なんか借りないぞ。

 

 

「こういう場合、効き目は値段に比例するのだ」と、特に根拠もなく、頭の中で繰り返し唱えた。

 

 

1856円、35枚入りの貼る湿布を手に取り、うぬぬと眺め、棚に戻した。

1856円あれば、寿司が食べられるんだぞ。寿司だぞ。

 

 

10分ほど悩み続けて、結局僕は、かなり安手の、液体の塗るタイプ湿布薬を手に取り、レジへと向かった。

薬剤師が対応してくれた。否、俺にとってあなたは、もはやレジ打ちの人でしかない。

 

 

「安物だけど、効き目がなければ使うのをやめたらいいし、効き目があれば儲けものだ」

 

と思って、使用を始めてから、だいたい一月。

 

 

 

毎回そうなるので、そういうもんかと思っていたのだが、今回、これまでの比じゃないくらいそうなってしまったので、本文冒頭に至るのである。

 

 

 

赤いのである。ただれている。

実際に皮膚がただれているわけではないが、火傷した時のような痛みが、ジクジクと続いているのだ。

どうやら、汗に反応して、燃えるように熱くなっているらしい。

 

「風呂上がりの使用は避けてください」

 

と明記されていたが、汗もかいちゃダメなんて、聞いてない。痛い。完全に副作用だ。

 

 

これで効き目があるならそれでもいいのだが、どうも効いてすらいないようで、

焼けるような痛みが去った後、僕のふくらはぎには、いまだ筋肉痛が居座り続けているのである。

 

 

とんだ代物をつかまされてしまった。

薬はケチっちゃいけないな、と思った。

 

 

あと、薬剤師には頼らないとダメだ。たとえおばあちゃんと薬剤師が、床ずれの話題で盛り上がっていたとしても。