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5月13日に、人の厚意に甘えた話

 

10時頃に起床した。
派遣のアルバイトが契約満了になってからというもの、お仕事のない日は大体このくらいで目が醒める。


このくらいで、なのである。「本当はもっと寝ていたいけど、目覚ましで無理やり起きている」
のではない。

 

「何にもしてないのに、『もういいよ!』とばかりに目が醒める」のだ。

10時以降も休息をしなければならないほど、僕は疲れていないのだろうか。

 

あるいは、人間、寝るのにも体力が要るというから、もしかすると今の僕には、10時以降も寝続けるだけの体力すら、備わっていないのかもしれない。


いずれにしても、最悪だ。

無職であるから疲れてないし、
無職であるから体力もない。
最悪だ、ああ、最悪だ。

 


最悪だけど、無職だから、今日も明日も仕事はない。

就業訓練(training)をしているから、定義上決してNEETではないのだけれど、その訓練が実るかどうかもわからないあたり、ひょっとするとNEETよりタチが悪いのではなかろうか。

 


雨のせいかなんなのか、朝からネガティブなことを考えてしまった。

 

 

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が、朝ごはんを食べたら、元に戻った。あふろだんぺ〜さんが、
「思ったよりも白湯だ」
と呟いていたのが気になって、昨日買っておいたのである。

 

 

そういえば以前、あまりの空腹で、先輩に悪態をついてしまったことがあったが、その時も、飯を食った後で我に帰り、たくさん謝った。

人間、空腹より怖いものはないのかもしれない。

 


どんべ〜は、思ったよりも白湯だったが、僕には少し辛かった。

 


それから、録り溜め状態のテレビ番組を消化したりしていた。
『YOUは何しに日本へ?』は、大変いい番組だ。

 


その時、突如として刺さるようなものを感じたので、テレビから目線を外すと、母が鬼のような目で、私のことを見ていた。

 

それから、

「あんたなぁ、いい加減にしなさいよ・・・?」

と、鬼のような声を出したので、鬼の子たる僕は即座にテレビを消して、引越しの準備に取り掛かった。

 


そういえば、「朝ごはん食べたら引越しの準備しなさいよ」と鬼から言われた時、僕は確かに、はいと返事をしていたのである。

 


ふと見ると、時計は12時くらいを指していた。
そりゃ、いい加減にしろって気持ちにもなるはなぁと、少し反省する。
彼女を鬼にしたのは、この私に違いない。お袋よ、赦せ。

 

 

ただ、引越し準備と言ったって、もうやることはほとんど残っていないのだ。

 

業者に頼むわけではないから、ダンボールへの詰め込み作業もないし、
実家からそう遠いわけでもないから、取りに帰れんわけでもない。

まぁ、なんとかなるでしょう。

 

 

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と、そういう油断が、僕の中にあった。
そして今、膨大な本やら漫画やらCDやら資料を目の前にして、僕は途方に暮れているのである。
さっきまでの、余裕こいてた自分を殺してやりたい。

 


そりゃあ、何回かに分けて運べばいいような話だけども、

 

・どれを優先的に運ぶのか
・運んだ上でどこに置くのか
・どれは運ばず置いていくのか

 

と言った、現実的な選抜作業を、残りの2日間で終わらせなければならないのである。

 

 


もちろん、全部運べるなら、それが一番良い未来ではあるのだが、
転居先が上階であり、かつそう新しくもないマンションであることを考えると、

 

「全部運んで、床が抜けないかね?」
という、転居先をバカにしたような疑問が浮かんでしまうのだ。

 

 


やれやれ・・・と、嘆息する。そういえば、そんな口癖のラノベ主人公がいたね。

 

昼頃から14時過ぎくらいまでは、割と真面目に引越しの準備をしていたのだけれど、

自分が好きなものの中から、さらに重要で大切なものを選ぶ作業など、苦痛以外の何物でもないわけで、お三時を迎えた頃には、僕の辛抱がもう限界にたどり着いていた。

 


やれやれ・・・と、また嘆息する。

 

僕はコーヒーを入れて、一息つき、それから、やれやれが口癖の高校生が主人公を務めるラノベ、そのSSを書いたりして、現実から逃げ惑っていた。

 

そうして無理やり作り上げたSSほど、できの悪い二次創作はなかろう。
結局、全部ボツにして、もうダメだ!と、呟いた。Twitterで。

 


その呟きを見てか見ずにか、16時すぎくらいに、飲みに行きませんか?とのお誘いを受けた。

 

僕のブログの唯一の購読者であり、散文ブログ仲間のとある女史。
名前を出して良いのか、許可を取ってないのでイニシャルで呼びますが、某A久保存さん、その人である。

 

以前から何度かお約束はしていたのだが、ナンジャがあったりカンジャがあったりして、なかなか実現していなかったのである。

 

 


お誘いのメッセージを眺めながら、

 

「こんな僕を誘ってくださるなんて、ありがたいなぁ。こういうご縁を大切にしないとなぁ」
と、さめざめ涙を流したり、

 

「もう直ぐ引越しだから飲みに連れてってくれアピールを、四方八方にばら撒いた甲斐があったぞ」
と、シメシメほくそ笑んだりしていた。

 


とはいえ、まだ16時を少し回ったくらい。
その後、車の運転を練習したり、パソコン内の写真をUSBにうつしたりして時間を潰し、18時過ぎに家を出た。

 


19時15分くらいに待ち合わせ場所に着いて、小沢健二を聞きながら待っていた。

 


実は本当は、奥田民生を聴いていたのだけど、
小沢健二聞きながら待ってますね」
と、雑な小ボケの予測変換を誤ってしまったのだ。

 


その約束を果たすべく、僕は小沢健二を聞いていたのである。ドアをノックするのは彼らしい。

すぐ近くで、全身タイツのストリートミュージシャン(女性)が、すごい笑顔でクニャクニャ踊っていた。狂気を感じた。

 


果たして5分ほどして、合流。
何を食べるかどこで食べるか、互いに全くノープラン。
黒服サングラスじゃないから、内村さんも拾ってくれないし、大阪の街をブラブラ歩いて、適当に店を探したりしていた。

 


ウロウロの末、地下に潜った。
「この辺ならそこそこ、知ってる店があるんですよー」
と、僕は余裕をかましていたが、一杯だったらどうしようかなぁと、少し懸念してもいた。

 


そして予想通り残念ながら不幸にも折悪く拍子の悪いことに(仰山並べたな)、

僕が時折利用する串カツ屋の前に、長蛇の列ができていた。
あの辺には飲み屋がたくさんあるし、串カツ屋だけでも4、5件あるのだが、なぜかその店の前にだけ、バカみたいに人が並んでいた。

 


バリューなのかねぇ?と、首を傾げたが、どっこい、バリューで言えば、もっと安い店が近くにある。


結局、その安い店に決めた。
こういう時は、よっしゃここだ!と決めてしまうのが一番だな、と思う。

 


その時点ではまだ、ブログを更新する気がなかったので、串カツの写真なんか一枚も撮ってない。
画面の向こうのあなたに自慢することができず、残念である。

 


注文から何から、あらゆることを姐さんに任せて、僕は横でポケーッとしながら、いいチョイスだなぁ、と思ったりしていた。

 


串カツを食べ、酒を飲みながら、取るに足らないことをアレコレ喋った。
串カツが揚がるまでの間、僕はキャベツを子ウサギくらい食べていた。


昔の部活の話とか、最近の日常の話とか、ブログのこととか、もちろん大喜利の話とか。

 

建設的なことも、未来を明るくするようなことも特には話していないけど、なんだかとっても、いい時間だった。
お誘いとご縁に、感謝感謝でございます。

 

 


そろそろ帰ろうとしたところで、僕らの隣に爺さんが座った。


オチを先に言うと、この爺さん、日本語の喋れない姉ちゃん店員にキレて、帰ってしまった。
爺さんは、相手が日本人じゃないことに気づいていなかったみたい。


何がってこの顛末に、僕も一枚噛んでるから、後味が悪い。

 

姉ちゃん店員の、
「クジハン、マデデス(けど大丈夫ですか? の意味)」
という言葉が聞き取れず、何度も聞き返すお爺さん。


ただでさえ日本語が片言なところに来て、店は喧騒の中にあるから、聞き返されていることにも気づかず、姉ちゃん店員は皿やらなんやらを用意している。

 


僕は酒の勢いも手伝って、お爺さんに、
「21時半まで(やけど大丈夫ですか?)、やって。」
と教えてあげた。これがいけなかった。

 


爺さんは、カッコの部分を察することができず、

「21時半までやから帰れ」

と言われた、と誤解していた。

 


憤慨して帰っていくお爺さんをみながら、余計なことをしてしまったなぁ・・・と、後悔。
小さな親切大きなお世話、である。

 


が、そもそも、日本語が片言な姉ちゃん店員に、フロントを任す店側も店側であろうに。
他のおばちゃん店員が対応するとか、なんぼでもやり方あったやろ!!

 


と、責任を店側に押し付けて、僕は自分を保つのであります。誰も幸せになれない物語だ。

 

 

串カツは、姐さんにご馳走になった。

 


帰路につくA姐さんを見送って、僕も僕の帰路に着いた。

 

 

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帰り際に、もらったお菓子を食べながら。

 


名は体を表すのか、かげろうは駅に着くまでには胃の中に消えてしまっていて、
後に残ったのは、酒を飲んで甘いものを欲しがる、僕の欲求だけだった。

 

アズナスによって、シュークリームとコーヒーを買った。

 

 

 

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最寄駅について、ホームから眺めた月は、オレンジで美しかった。


そう言えば、この駅から月を眺めるのは、今日で最後なのかもしれないな、と思う。

 


「人生で今後、もう二度とやらないことって、たくさんありますよ。気づかないうちに、そういうのって、増えてますよね。」


そんな話をした矢先のことだから、妙にしんみりしてしまう。

(ちなみにその時は、「たぶん一生、アメフトはしない」という話をしていた)

 

 


そうして妙にしんみりして、月を眺めながら歩いていたら、コンクリートより柔らかい感触を踏んづけた。

 


あっちゃー、ほんまかいな!と、悲鳴をあげる僕。

 


ツキがあったり、運がついたり。ひょっとして、これは吉兆なのではないかなぁ?

 

 

そんなわけないと思ったので、地面でこそげおとしながら歩いた。
今度こそ、イヤホンは奥田民生を流していた。